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クラミジアに感染した人はHIVに感染するリスクが増えるのか

女性が性器クラミジアに感染して発症すると、膣や子宮の入口部分で炎症が起こります。膣や子宮口の粘膜はウイルスや細菌から体を守る大切な働きがありますが、クラミジアなどに感染して炎症を起こすと他の病原体に対する抵抗力が弱くなってしまいます。もしもクラミジアに感染すると、別の種類の性感染症に感染するリスクが高くなります。

クラミジアに感染して性器の粘膜が炎症を起こすと、HIV(エイズ)に感染するリスクが高くなることが知られています。HIVは性交渉で感染する病原体(ウイルス)のひとつですが、他の性感染症と比較して感染力が弱いという特徴があります。予防のための対策を講じないでセックスをした場合、HIVに感染する確率は0.1~1%程度と考えられています。ところがクラミジアに罹っている人だと、HIVの感染率が何倍も高くなることが知られています。

クラミジアの病原体は細菌なので、適切に抗菌薬(抗生物質)を服用すれば体内の病原菌を死滅させて完治させることが可能です。これに対してエイズはウイルス感染が原因で発症する病気で、治薬を服用したとしても体内のウイルスを完全に排除させることができません。そのため、もしもHIVに感染してしまった場合は生涯にわたり高価な抗ウイルス薬を飲み続けて治療を受ける必要があります。

クラミジアはジスロマックなどの抗菌薬を服用して完治させることができますが、現代の医学でHIVを完治させることは不可能です。もしもHIVに感染して治療を受けずに放置すると、数年~20年もの長い潜伏期間を経た後にエイズが発病します。エイズが発病すると全身に悪性腫瘍(ガン)ができたり炎症が起こり、2~3年程度で死に至ります。現在は抗ウイルス薬を服用することでHIVの増殖を抑えて発症を予防することは可能ですが、毎日決まった時間に欠かさずに薬を飲み続ける必要があります。もしも1回でも抗ウイルス薬を飲み忘れてしまうとウイルスが薬剤耐性を獲得するため、二度と同じ種類の薬が使えなくなってしまうからです。

クラミジアに感染して治療を受けずに放置し続けると、HIV(エイズ)に感染するリスクを高めてしまいます。他の性感染症の病原体にも感染する危険性が高くなることが知られており、淋菌感染症とクラミジアが併発するケースも少なくありません。もしもこの感染症に感染した場合は、できるだけ早く治療を受けて完治させることが大切です。